昼間に無茶をしたツケは、思いの外大きく、メシの時間まで、寝室でピクリともできませんでした(挨拶)。
と、いうわけで、フジカワです。『覚えようという努力をハナから放棄しきった相手(親)に、スマホの超基本的な使い方をレクチャーせねばならない』というのが、どれほどの苦痛か、誰かと分かち合いたい今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。
さて。てんで思考がまとまらないと、現在よりも、過去のあれこれに思いが行ってしまい、自縄自縛というか、むしろ『自爆』なわけですが、タイトルの話を。いくら往事に比べて、業界的に、売上が右肩下がりであろうと、いまだ、エロゲ業界は消滅してません。業界的に、新陳代謝が進んでないのは、多分、構造的欠陥があるんだとは思いますが、それでも、『エロゲ業界に入りたい』と思っている、若い子も、結構な数がいると思います。
そこで、末路はさておき、仮にも15年以上、業界に身を置いていた僕から、いっちょ、少々以前のエントリと被りますが、心得的な物を、箇条書きで書いて、解説をしてみます。
- 学校を出たら、まずは、全く無関係の一般企業に、最低でも1年間は勤めること。
- 『たかがエロゲ』などと、断じて軽く見ない、ナメないこと。
- 一度足を踏み入れたら、蟻地獄と思え。
- 特にライター志望の場合、キャリアを積めば積むだけ、『つぶしが利かなくなる』事を覚えておくように。
- どこまで行っても、エロ産業は、一般社会からすれば、日陰者である自覚を忘れないこと。
順を追って説明していきます。「1.」は、前にも書きましたが、エロゲ業界人というのは、ビジネスマナーや、ルールを知らない人間がほとんどです。服装一つ取っても、『スーツを着る際、カッターシャツの下に、柄物を着てはならない』とか、『スーツにもかかわらず、平気でスニーカーを履く』ような、『イロハのイ』さえ知らない人間だって、山といます。
そして、なるほど君は、ストーリーが書きたいのでしょう、でも、それ以前に、『きちんとしたビジネス文書』を書けるようになりましょう。もし出世して、ディレクターという名の中間管理職になった場合、発注作業のためには、『礼を欠かない、きちんとしたビジネスメール』を書けるスキルが必須になります。
でも残念ながら、そういう文書の書き方を、業界内で教えてくれる人は皆無です。だから、はやる気持ちは分かりますが、まずは、『まっとうな』企業に勤めて、『いち社会人』として、恥ずかしくない程度の『モラルとマナー』を身に着けてからの方が、何かと得です。
次。「2.」について。もしかして君は、『エロゲライターなんて、将来、俺がビッグになるための腰掛け、踏み台』と思っているかい? だったら、さっさと散れ。いかなる仕事でも、軽く見る、あるいはナメた時点で、君は勝負に負けているし、そもそも、業界に入る資格はない。
確かに、業界人は、曲者だらけだ。でも、(まあ、僕は例外を知ってるけど)誰一人として、『不真面目』な人間はいない。みんな、『エロに命賭けてる』連中がほとんどだ。その『覚悟』があるのなら、ようこそ。さもなくば、最初から、ラノベなりソシャゲなりの、別ジャンルの門を叩くべし。
「3.」。実力が付けば、君はどんどん忙しくなる。(これも僕は、例外を知ってるけど)「飽きたからやめる」なんて戯言は、通用しないので、そのつもりで。『飽きない』から、『商い』たりえるのだ。
「4.」。最も大事な事だ。ライターなら、キャリアを重ねれば、文章力と、ストーリーテリング能力は身につく。しかしながら、ひとたび『書く』ことを仕事に選んだ場合、エロゲ業界に骨を埋めるか、ジュブナイルポルノ、ないしはラノベ作家に『成る』以外、将来はない。
残酷な現実として、『文筆業』というのは、社会的ステータスも低いし、一般的認知度も、すごく低い。『一般社会(=業界外)で役立つスキル』というのは、身につく機会がない。だから、特に40代以降の、歳を食った後のことも、きちんと見据えておくこと。
「5.」。いかに今のご時世、昔と比べて、オタク向け産業の認知度が高まっているとは言え、やっぱりそれは局地的な物で、世間の一般人の中には、『アダルトゲームにシナリオが必要だとさえ知らない』人間だって、ごまんといる。あるいは、『アダルト業界=AV業界』としか解釈できない人もいる。
『エロ』、しかも『オタク向けのそれ』を扱う以上、どれほどベテランになっても、威張れるのは、所詮身内のみ。『一般社会』からすれば、どこまで行っても『日陰者』なのだ。それを忘れないこと。
しかしながら、不必要に卑屈にもなってはいけない。自分の仕事に誇りを持てないなら、やっぱり君は、この業界に入るべきではないし、それだけは、普通のまっとうな仕事でも一緒だ。妙な勘違いをして、天狗にさえならなければいい。
……とまあ、若年寄モード全開ではございますが、言いたいことは以上です。このエントリが、僕のリーチさせたい層に届くかどうかは、全く分からないのですが、伝えられる場所がここしかないので。
そろそろ、パトラッシュの一個師団が、空からパラシュート降下し始めたので、今日はこの辺で。
んじゃまた。
応援よろしくお願いします!
にほんブログ村
エッセイ・随筆ランキング
コメント